CPLDライク!なんとコンフィグROM内蔵&3.3V単一電源 入門もホビーもピッタリ! ワンチップFPGA=MAX 10
2016年5月1日発行 定価2,420円(税込) JAN9784789846233
Altera社から新世代エントリー向けFPGAとして“MAX 10”が登場しました.MAX 10の最大の特徴は,FPGAとして必要なコンフィグレーション・メモリをデバイスに内蔵している点でしょう.これまでのFPGAは,コンフィグレーション・メモリを外付けする必要があったので,これを内蔵したことで,部品点数の削減やセキュリティ的にもメリットがあります.さらに,Altera社製デバイスとして初めてA-Dコンバータも内蔵されました.
MAX 10シリーズにはいくつかの品種が用意されました.このうち,MAX10がより使いやすいデバイスとなっているのは,3.3V単一電源動作品と,パッケージとしてQFPが用意されている点でしょう.
コンフィグレーション・メモリやA-Dコンバータを内蔵したことと合わせ,3.3V単一電源動作品は外付け部品が非常に少なくて済むうえに,パッケージとしてQFPを使うことで,基板製造コストや部品実装コストも大幅に抑えられます.このようにMAX 10は,低コスト・システムの実現に不可欠な要素を備えているのです.
本特集ではこのMAX 10に注目し,各種活用事例について詳しく紹介します.
目次
特集 入門もホビーもピッタリ!ワンチップFPGA=MAX10
【みんなこれを待っていた!?】
3.3V単一電源動作,コンフィグレーションROM&A-Dコンバータ内蔵,そしてQFPパッケージ!
プロローグ みんな!MAX10を使おう!!
【スマホと楽々ワイヤレス通信!】
Odyssey MAX 10 FPGA Eval Kitを使った簡単スマホ連携FPGAアプリの作成
第1章 MAX 10+BLEモジュールでスマホ制御ラジコンを作る!
【これなら何にでも組み込める!】
最少8ピンDIPソケット上でも動く超小型MAX 10基板“CERASITE”登場!
Appendix 1 20ピン&40ピンDIPサイズMAX 10ボード2品種紹介
【FPGAなら動画対応も楽々!】
Raspberry Pi+USBカメラでは越えられない壁をFPGAで越える!
第2章 MAX 10+カメラ・モジュールで動き成分をディスプレイ表示
【MAX 10にHDMI/オーディオ/SDを拡張!】
MAX 10からSDカード上のファイル・アクセスも自由自在に!
第3章 トランジスタ技術増刊号付属MAX 10基板でHDMI&オーディオ出力!
【MAX 10でネットワーク!】
TSE(Triple-Speed Ethernet)コントローラの実装と評価版TCP/IPスタックの設定
Appendix 2 DE0拡張ボードを使ってMAX 10をEthernetに接続する!
【やっぱり純正評価ボードで始めたい!】
Keypadシールドを接続して複数スイッチ入力を1本のA-D入力で判定する
第4章 純正MAX 10評価キット+Arduinoシールドで試す初めてのMAX 10
【MAX 10の基礎知識】
Altera初のコンフィグレーションROM&A-Dコンバータ内蔵!Quartus Primeで開発!!
第5章 MAX 10の特徴と使用する開発ツール
高位合成関連
【ついに無償化!】
C言語からFPGAを開発できる高位合成ツールが無償で使える!
Vivado HLxの各エディションとHLS(THigh Level Synthesis)の特徴
最新技術
【AXIバスに違いはあるか?!】
FPGA部分にオリジナル3Dグラフィックス・コアを実装して描画時間などを計測する
Cyclone V SoCとZynqのAXIバスの共通点と相違点,その性能を比較する
【スイッチ操作でLEDを点灯制御】
FPGAからの割り込みをLinuxのアプリケーションでハンドリング
Cyclone V SoC&Zynq共通システムで割り込み制御を試す!
【HDMI入力対応のZYBOを使う!】
HDMI入力→画像処理→HDMI出力が安価に試せる!
入門評価ボードZYBOでHDMI(DVI)画像入出力を学ぶ
【ウィザードで簡単設定!】
定番&最新FPGAの研究 〜Xilinx編〜
FPGAで高速シリアル通信 〜SERDESを使ってみる〜
基礎解説
【CPUがなくても仮想シリアル・ポートが組み込める!】
接続初期化処理(エニュメレーション)をハードウェアが自動で行う
USBコミュニケーション・デバイス・クラス対応のUSBターゲット機器の製作