テキサス・インスツルメンツは、プログラマブルロジックデバイス(PLD)を発表した.合計で最大40個分の組み合わせ回路,順序回路,アナログ回路を1個のデバイスに統合できる.
●ノーコード(コーディング不要)設計ツール
開発ツールのInterConnect Studioでは,ソフトウェアのコーディングを行わずに,選択したデバイスの設計,シミュレーション,書き込みを数分で実行できる.ドラッグ・アンド・ドロップ形式のGUIや統合型のシミュレーション機能を使用し,ロジック設計プロセスを迅速に実施できる.
さらに,クリック・トゥ・プログラミング(click-to-program)機能や直接注文機能を使って,プログラミングや調達ができる.
●製品の特徴
2.1mm×1.6mmのサイズで0.5mmのピッチのリード付きパッケージは,競合デバイスより92%小型である.はんだ付けおよび実装検査を容易に行いたいというニーズに対応しながら,サイズを大幅に縮小した.
車載グレードPLDは,類似の競合製品に比べても最大で63%小型である.他に,自動光学検査が可能なクワッドフラット,リードなし(QFN)パッケージもある.
静止電流が1μA未満であり,アクティブ時の電力も市販の類似デバイスより50%少ない.
全製品が,汎用入出力,ルックアップ・テーブル,ディジタル・フリップフロップ,パイプ・ディレイ,フィルタ,RC発振器をサポートしている.
TPLD1201とTPLD1202は,選択可能な内部電圧リファレンス・オプションやヒステリシス機能を搭載したアナログ・コンパレータなど,アナログ機能も統合されている.
TPLD1202は,SPI,I2C,ウォッチドッグ・タイマ,ステートマシンなどの付加的な機能も搭載している.
「基板面積を削減し、サプライチェーン管理の簡素化と市場投入までの時間を短縮する方法として、プログラマブルロジックデバイスを検討することが増えています。既存のデバイスは必要以上に複雑であり,専門知識が必要です.パッケージング・オプションも限られています。TIの新しい製品ラインアップは、ロジック設計に関する60年の経験を土台にしています。業界標準のパッケージングで最小2.56mm2という小型フォームファクタを取り揃え、低消費電力、AEC Q-100 認証取得済みのうえ、-40℃~125℃という温度範囲に対応しているため、車載、産業用、パーソナル・エレクトロニクスを含めた多様なアプリケーションに適しています」 としている.
●入手先
現在,量産前数量をTI.comで入手可能.TI.comにおける1,000個時の単価は次の通りとなっている.
・評価モジュール(Evaluation modules):US$69
・USBプログラマ(USB programmer):US$59.
開発ツールInterConnect StudioもTI.comから入手可能となっている.
参考文献
(1)プログラマブル ロジック アレイ (PLA)
https://www.ti.com/ja-jp/logic-voltage-translation/configurable-programmable-logic/programmable-logic-circuits/overview.html
(2)ニュースリリース
https://www.ti.com/ja-jp/about-ti/newsroom/news-releases/2024/tis-new-programmable-logic-portfolio-helps-engineers-go-from-concept-to-prototype-in-minutes.html