Tang Mega 138K Dockが届いたので,サンプルを幾つか動かしてみました(Pro Dockとは別なボード).

 USBケーブルで給電すると,ボード上にある4つのLEDが光ります(一番右のみ点滅).Battery-Indicatorと書いてあるので,バッテリ残量を表示するために使うのでしょう.電源管理用のICとしてIP5310を搭載しており,バッテリの充放電も管理できるのかもしれません(ウェブ・ページの記述によると3.7Vの1セルのリポバッテリに対応している).ボード上にはバッテリ接続用にピンヘッダもあります.

 それなりに電流を流せるUSBケーブルやUSBホストでなければ,電流が足りなくなりそうなので,DC Jackから給電するのが安心です.こちらはセンター+の9~12Vに対応しています.ウェブ・ページの記述によると,USB PDに対応しており+12Vの給電を受けられるようです(対象は,ボード左側にあるUSB3.0のコネクタだと思われる).

 電源ケーブルを接続した状態ではまだFPGAに電源は入っていません.ボード上部にあるPWRスイッチを2秒間長押しすると,電源が入るようです.

 その際,ボードの右側にあるDIPスイッチは1をONにしておく必要があるようです(そうしないとコンフィグレーションが行われずDONE信号が上がらない).

●コンフィグレーション・モードの設定はDIPスイッチでできる

 DIPスイッチの1~3が,FPGAのU11~U9に接続されています.これはコンフィグレーションモードを決めるMODE[2:0]に対応します.MSPIモードは001なので,DIPスイッチを,SW1:ON,SW2:OFF,SW3:OFFとすればフラッシュからコンフィグされます.

75%と書かれたLEDのみ点滅する(バッテリを取り付けるとバッテリ残量に見合ったLED点灯になるらしい)

 正常にコンフィグレーションできると,SoM上に搭載されたDONEを示すLEDが点灯します.

 初期状態では,フルカラーLEDのWS2812を点滅させるデザインが書き込まれているようです.

●ビットストリームの書き込み方

▲SRAM

 PCからUSBケーブル経由でビットストリームを書き込む場合,ボード上のBL616を経由させます.BL616をJTAGモードにするためにDIPスイッチの5をONにします.合わせて,BL616をEnableにするために,DIPスイッチの6をONにします.そして,FPGAのコンフィグレーション・モードをMaster SERIALにするためにDIPスイッチ1をOFFにします.

▲フラッシュ

 筆者はopenFPGALoaderを使っていますが, -f オプションを付ければ,フラッシュに書き込みもできます(DIPスイッチの設定も同じ).

USBケーブル経由(BL616経由)でSRAMに書き込む場合のDIPスイッチの設定

●サンプルデザイン1:WS2812

 サンプルは修正する必要はなく,そのままで合成できます.

 しかし,ボード上のカラーLEDは点滅せず…(HDL中のコメントが中国語なのが辛い)

●サンプルデザイン2:PmodLED

 サンプルは修正する必要はなく,そのままで合成できます.

 Pmodに挿した8ビットLEDが順に点灯します.デザインを見る限り,どちらのPmodポートに挿しても動作するようです.

 (どうしてビットストリーム・ファイルは33MBもあるんだろう…)

●サンプルデザイン3:audio_i2s

 合成すると,rPLLが無いと言われます.Gowin EDA上でプロジェクトのエクスプローラからrpllのモジュールを無効にすると合成可能です.

 ビットストリームを書き込むとボード上のmini phone jackから400Hzと思われる信号が出力されます.ぴー♪

●サンプルデザイン4:hdmi_colorbar

 そのままで合成可能です.HDMIコネクタからカラーバーの映像が送出されます.

●サンプルデザイン5:udp_rgmii_send

 そのままで合成可能です.top.svの中にIPアドレスなどのparameterがあるので,適宜設定してから合成する.

 ボード上部のkey0を押す(リセット?)と1Gでリンクして,UDPパケットを投げ続ける.

WireSharkでキャプチャした

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