[2024年8月24日発売号 掲載]
GPGPUやAI専用コンピュータを利用して作られた学習済みのニューラル・ネットワークに基づく推論処理を単純にFPGAにインプリメントすることもできます.しかし,アルゴリズムやアーキテクチャにFPGAの優位性を生かした要素が少なく,物足りないという方もおられるのではないでしょうか.
筆者は,AIにおいてもFPGAでしかできないアプローチが幾つかあると考えており,本稿ではそこにフォーカスします.
ターゲットボードはKV260(AMD)です.
目次(仮)
●LUTだけで学習済みモデルを表現する方法
●FPGAロジックの潜在能力を引き出す
●高速撮影した画像で認識精度の向上をねらう
●Piカメラを1000fpsで動かす手順
●LUT-Networkで認識AIを作る
Piカメラを使って高速度撮影した画像に対して,しきい値を変えて2値化します.それらの画像をもとにAI処理を行うことで,認識精度を上げられるか実験します.
1000fpsの撮影画像に対して,MNISTで手書き数字を認識させます.