2025年9月2日
筆者:田中 基夫

ベトナムのOneKiwiというメーカから,Gowin FPGAを搭載する小型ボードが発売されています.国内ではAmazonで購入できるようになりました.
GW1Nを搭載
QNFX48ピンのGW1N-UV1P5QN48XFC7/I6が搭載されています.1584個のLUT4と1584個のFF,72KビットのBSRAMを搭載した小型FPGAです.現在入手可能な中でも最も小型な部類でしょう.Gowin FPGAの中では最も使われている製品の1つです.
規模の小さいFPGAですが,他のデバイスとの調停や特殊な出力ビット・バターンの生成,I/O拡張などの用途に使い易いデバイスでしょう.
ボードの機能
・ボードに引き出されているI/O
24ピンのピンヘッダをはんだ付けできる2.54mmピッチのランドがボードの両辺に配置されています.片方の列は全てGPIOが接続されています.もう一方の列は,GPIOと電源,JTAG,Ready,Doneなどの信号が接続されています.
2列のピンヘッダはブレッドボードにそのまま挿せる間隔で配置されています.
このボードはStump Board とも互換性を持っています.後述するサンプルはこのボードを Stump Board にマウントしてお使うことを想定しています.
・書き込み用回路
JTAGピンについては,ディップ・スイッチを使用して基板上に実装されているGWU2Xか,コネクタ上のピンへの接続を選択可能できます.GWU2Xは,GOWINのASSPなので,GOWIN Programmerから安定して書き込みできることが期待できます.
・USB-UART
GWU2UはUSB-Serialインターフェースとして動作します.従って,USBコネクタ経由でUART通信できます.
・源信
27MHzのクリスタルが実装されています.GWU2XとGWU2Uにもそれぞれ12MHzのクリスタルが接続されています.
・オンボードのスイッチ,LED
基板上には2個のスイッチと3個のLEDが搭載されています.
LED: IOT18A/Ready, IOT18B/DONE, 及び Power (3.3V)
スイッチ: IOR1A, IOR1B
Kiwi 1P5 FPGA Boardは,AmazonのGowinショップで販売されています.OneKiwiはGowinのパートナ企業でもあり,今後もFPGAボードを展開していくそうです.
動かしてみた
さっそく,Tang Nano(Sipeed)シリーズやKiwi Nano 4Kで使ったデザインを移植して動かしてみました.
Adderやカウンタなど初心者向けのプロジェクトが11個入っています.これらのプロジェクトについて,こちらの解説(Tang Nano 9K向け)を参照してください.
◆参考文献◆
(1)Gowin FPGA搭載 Kiwi Tiny 1P5で超音波センサを使う
(2)Amazonの販売ページ
https://www.amazon.co.jp/Gowin-Kiwi-1P5-FPGA%E3%83%9C%E3%83%BC%E3%83%89%E3%80%82/dp/B0F9YGK5RD
たなか・もとお