Alteraは,Agilex 9 Direct RFシリーズに追加されるAGRW039のエンジニアリングサンプルの公開を発表した.
無線やレーダなどのシステムでは,より高性能なビームフォーミング,レーダデータキューブ処理,広帯域化,適応フィルタリング,信号分類,リアルタイムRF解析など求められる機能が高度化しており,次世代のワイドバンドに対応するSoCが求められている.
●Agilex 9のポートフォリオ拡大
従来から,Agilex 9 Direct RFシリーズには,複数のデバイスがあった.
AGRW014は小型で広帯域対応であり,AGRW027は広帯域チャネル数の多さと高い計算能力を持つ,AGRM027は高チャネル数と高いスペクトル純度を必要とする中帯域RFアプリケーションをサポートする.
AGRW039によって,さらに計算資源が多く,広帯域対応の選択肢が追加される.2つのAタイル,2つのFタイル,390万の論理素子,DDR5およびLPDDR5メモリサポート,増加したDSP/AIリソース,NoCを備える.
AGRW039はAgilex 7 Mシリーズデバイスを対象とした設計と完全に互換性がある.
Agilex 9は前世代と比べて45%向上した論理およびDSP密度を実現した.統合された64Gsps広帯域RFと,より多くの計算・メモリ資源,NOCを備え,シングルチップで,レーダやデータキューブ処理のためのより高度なビームフォーミングを可能にする.
・AGRW039はIntel 7ファブ製プロセスで製造
・AGRW039はDDR5およびLPDDR5メモリをサポート
・NoC(ネットワークオンチップ)のサポート
NoCにより,ファブリックルーティングリソースを使わずに,I/Oとメモリ間で高速で高効率なデータ転送ができる.
これによりリアルタイム処理パイプラインの柔軟性が増す上,デバイス間を高帯域幅のデータストリームで接続できる.
スケーラブルな設計が可能となるため,FPGAのリソース使用率を高めやすくなる.
AGRW039は1平方ミリメートルあたりの計算能力が40%向上した.
高速データコンバータ,プログラマブルロジックが1つのパッケージに統合されているため,設計の複雑さを軽減でき,電力管理や,遅延の少なさにも優位性がある.
Agilex 9 Direct RF-Series SoC FPGA AGRW039デバイスのエンジニアリングサンプルが公開されており,量産シリコンおよび開発キットは2026年第3四半期に提供予定としている